過去となる一日

午前中
私だけ用事で外出する。


新しい人々の
いきいきとした表情を前にして
自分が
「過去にたどった道のり」
を思いだす。
あの時、
辛いこと、悲しいこと、楽しいこと、
いろんな思いを味わったのだ。
それらの思いは
成長という目に見えない
ものに結びついているはずだ。


なにかをやったことの意味は
その時わからなくても、
やがてわかる時がくる。


昼に帰宅し、
娘をパン教室につれて行く。
近くのパン屋さんで
一ヶ月に一回開催される、
子供向けの教室だ。
今日も楽しそうに
パン屋さんに入っていった。


その間、
私と妻と息子でお散歩する。
DVDレンタル屋さんに行ったり、
家電量販店に行ったりして
時間を過ごす。
最後はおうち近くのcafeで
私はカフェオレ
妻はキャラメルオレ
二人でイチゴのフロマージュを半分こして食べた。
息子はクッキーをムシャムシャ食べていた。


そして娘のお迎えに行く。
パン屋さんの中は子供たちでいっぱいで、
そこにお迎えのママたちも加わり、
楽しそうな雰囲気が充満していた。
遠めで娘を見つけると、
パン教室で知り合ったのか、
知らない女の子と
楽しそうにお話をしていた。


家族みんなで帰る道すがら、
「今日つくったパンはおいしいよ〜」
と自慢げに話す娘は
あんぱんとミルクパンとハムチーズパンを
お土産に作ってくれた。


雲の切れ間から太陽の光が差しこみ、
雨上がりの湿った空気の中を家族で歩く道のりは
「過去にたどった道のり」
の仲間入りである。


そのとき、
少し寒かったことも、
いつか思い出すのだろう。